割安株投資研究所

2004年に株式投資をはじめました。現在の投資スタイルは割安株投資がメインです。好きな格言は「人の行く裏に道あり花の山」。

ナトコ(4627)の目標株価

本日は、塗料業界の中堅で金属用塗料、住宅建材用塗料が2本柱の「ナトコ(4627)」の目標株価を考えたいと思います。

まずは、第3四半期まで発表されている今期の業績を「平成25年10月期第3四半期決算短信」で先に確認しておきましょう。
以下は(昨年比/通期業績予想進捗率)で記載します。

売上高114.88億円(14.0%増/75.1%)
営業利益17.19億円(138.6%/83.9%)
経常利益18.44億円(145.6%/83.8%)
四半期純利益10億円(188.4%/87.0%)

以上のように第3四半期を終えての決算は増収増益となっています。
ちなみに、第3四半期の決算発表の前に、「上方修正と増配」の発表がありました。
修正の理由は、樹脂素材分野の受注が大幅に増加したためです。利益面においても売上高の増加に加え、生産性向上によるコスト削減効果が寄与し、予想を上回る結果となり上方修正となったようです。
この樹脂素材分野とはスマホ向けのもので、「自己治癒クリア(R)」という他に類を見ない当社独自の製品が牽引したものです。これは付いた傷が「自然に修復する」という、今までにない特長を持たせた画期的な製品です。
スマホの他にもタブレット端末やパソコンにも使われており、受注も大幅に増加しているようです。
液晶パネルの生産には今や欠かせない材料となり、世界中に出荷されているということです。

当社は、創業以来一貫して「ユニークな発想で新しい価値を創造し、実践する」という理念のもと、事業を展開しています。
前述の「自己治癒クリア(R)」の他にも、「パピレス(R)」という機能性塗料があります。
こちらは、「落書き防止機能」と「貼り紙防止機能」を実現しています。

以上のように、時流に合った製品や画期的な製品があり、業績も好調でありながら現在の株価はPER6.92倍と割安に放置されています。
それではどれくらいが適正株価と考えればよいのでしょうか?

ということで目標株価を考えていきたいと思います。
まず事業価値は、今期の予想営業利益20.5億円に割引率を10%で計算すると123億円になります。
財産価値は60.3億円、負債はゼロです。
したがって株主価値は183.3億円になります。株価に直すと2502円です。
9/13の終値が1083円(時価総額79.55億円、PER6.92倍、PBR0.65倍、配当利回り2.21%)なので、現在の株価は約57%割安であるという結論です。

やはり良い結果が出ましたね\(^_^)/
昨日発売された新しい四季報のコメントを読むと、14年10月期は樹脂塗料の増勢一服もあり通期業績は低下するとありました。
今期が過去最高の業績となりそうなので、来期はハードルが高くなるのは仕方ないとしても、どれくらいの業績予想を来期は出してくるのか本決算は注目だと思います。
したがって、今後投資を考えるにあたっては、プラスとマイナスの両面があるために非常に難しい選択を迫られそうです。
さてどのような投資行動が正解なのでしょうか?
しばらく悩みたいと思います(*v.v)。

それではまた明日(^_^)/~


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