割安株投資研究所

2004年に株式投資をはじめました。現在の投資スタイルは割安株投資がメインです。好きな格言は「人の行く裏に道あり花の山」。

VTホールディングス(7593)の目標株価

本日も引き続きで「VTホールディングス」を取り上げます。

まず会社側が発表している中期経営計画を確認します。と思ったのですが、財務数値の中期経営目標は見つけたのですが、それ以外は探し出すことができませんでしたので、とりあえず来期の予想数値から目標株価を算出したいと思います。
この企業の場合は、M&Aが成長の原動力なので、あまり長い期間の目標株価を計算するのではなく、次の期の決算予想数値から目標株価を算出する方が現実的かもしれませんね。
一応、会社側が発表している中期経営目標も確認しておきましょう。

(会社説明会資料より)


まず売上高経常利益率8%以上を目標としているとありますが、前期の売上高経常利益率は6.8%です。今期の会社予想も6.8%なので、現実的な目標ですね。
この目標を達成するには日産系販社の売上高経常利益率を上げる必要があります。長野日産の9.6%という数値をベンチマークに、その他の販社がどこまで数値を上げていけるかがポイントです。
また、レンタカー事業が売上高経常利益率が13.7%あるので、この事業の成長も期待したいですね。
次に自己資本比率30%以上ですが、直近の自己資本比率が22.6%となっています。
はっきり言ってこの目標は達成しようと思えばすぐにでもできそうなので、今の収益性が続いている限りはあまり心配はしていません。

さて、肝心の来期の目標数値を予想してみましょう。
まず売上高では、個人的には自動車業界は来年は消費税増税前の駆け込み需要を見込んで楽観的に考えています。
ただし、メインである日産が好調かどうかは不透明なので、ディーラー業態は3~5%くらいの増収なのではないかと思っています。
輸出中古車とレンタカー業態も5%以上の増収が期待できそうなので、新たなM&Aがないのを前提にすると105%くらいの売上高は期待できそうです。
経常利益率に関しては、サティオ埼玉が本格的に軌道に乗ってくることや、自動車業界自体に明るい兆しがありそうなことなどを考えると7%くらいは可能なのではないかと思います。
したがって、今期の会社予想数値をベースに考えると、来期の売上高は5%増の1,239億円、経常利益は7%増の81.3億円と予想します。

まず事業価値ですが、成長力の高い会社なので割引率を8%と考えると610億円になります。
財産価値は現預金と投資有価証券で100億円、負債は280億円です。
以上の数値から株主価値は430億円(株価1169円)になります。
2/1の終値894円は時価総額329億円に当たるので、現在の株価は23.5%割安になります。増資価格も株価1200円なので、やはりこのあたりの株価までは確実に上昇していきそうに思います。

したがって、投資判断としては「買い」を推奨しても良さそうですね。ただし、株価1200円くらいまではという条件付きですけどね。それ以降はどうなるか私には分かりません。ポイントになるのは、今後行うであろうM&Aの動向とキャッシュカウとも言える既存事業の動向ですね。
この企業は研究するだけで勉強になる銘柄なので、今後も継続的にウォッチしていきたいと思います。



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