一正蒲鉾(2904)の目標株価
まずは、一正蒲鉾の中期経営計画を確認しておきましょう。
決算短信には以下の基本方針が掲載されています。
当社グループでは、第49期を初年度とする新中期経営計画に基づき、平成26年1月で創業50年を迎え100年企業に向かう第2創業期にふさわしい事業基盤を創り上げていくため、発展の方向性と戦略を明確化し実行するとともにチャレンジングな事業展開を行ってまいります。
当社グループは、「需要の創出」と「体質改造」を主なテーマとし、以下の項目を対処すべき重要な経営課題として中期経営基本方針といたしております。
(中期経営基本方針)
「需要の創出」:少子高齢化・人口減少社会への取り組み
① 国内市場の深耕と経営資源の戦略的配分
② 商品領域の拡大
③ 海外市場の更なる開拓
「体質改造」 :永続企業としての取り組み
① 競争力確保に向けての生産性向上
② 戦略的な設備投資
③ 組織体制の強化
④ 人事体制の強化
⑤ 財務体質の強化
⑥ リスクマネジメント
一応基本方針があるようですが、目標とする数字がまったく示されていないので投資家としてはこれにまったく価値は見出せません。
ビジネスは数字で語るのが基本だと思っているので、このような数字で語れない企業はその時点で投資対象にはなりにくいです。
なりにくいとしたのは、あまりにも割安だと感じた場合は投資してしまうからです(^▽^;)
中長期で保有するポートフォリオの主力銘柄は、割安成長株タイプで企業業績も安定感のあるタイプに投資するのですが、それだけではなくグレアム型の資産バリュー株タイプの企業にも良く投資を行います。
このグレアム型タイプの企業にこのような数字で語れない企業が多いのです(まぁ愚痴を言っても仕方がありませんが…)。
話が脱線したので元に戻します。
ということで、中期経営計画はあってないようなものなので、保守的な業績予測からこの企業の将来の株価(価値)を推測してみたいと思います。
まず、売上に関してはここ最近は右肩上がりが続いているのですが、今後はほぼ横ばいから微増が続くのではないかと仮定します。
経常利益に関しては、今期は減益予想なのですがその数字が約5%で、ここ数年も5%以上の数字を確保しているのでとりあえず5%と仮定したいと思います。
割引率に関しては、成長企業というわけではないので12%で考えることにします。
投資期間は中長期投資ということで3年後で考えます。
以上の条件で3年後の2016年6月期の業績予想をしてみます。
売上に関しては、今期の通期予想売上314億円から微増の320億円とします。
経常利益率を5%で考えると経常利益は16億円になります。
よって、事業価値は80億円になります。
次に財産価値と負債を考えます。
財産価値に関しては、直近のBSから現預金8億円と投資有価証券16億円の計24億円とします。
負債に関しては、借入金82億円と社債17億円の計99億円とします。
したがって、株主価値は5億円(株価54円)となります。
次に時価総額ですが、1/9の終値は518円なので、時価総額は48.15億円になります。
以上から考えると今の株価はかなり割高であると考えられます。
う~ん、さえない結果に終わってしまいましたね(^▽^;)
事業価値自体は悪くない数値だと思うのですが、いかんせん企業規模の割に負債の額が大きいのがネックですね。
銘柄研究で取り上げている銘柄は、特にスクリーニングをかけて選んでないのでこういう結果になってしまうこともあり得ます。
まぁ仕方がないか(〃∇〃)
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