割安株投資研究所

2004年に株式投資をはじめました。現在の投資スタイルは割安株投資がメインです。好きな格言は「人の行く裏に道あり花の山」。

デリカフーズ(3392)の目標株価

本日は、カット野菜・ホール野菜が主力事業で、カット野菜では国内最大手の「デリカフーズ(3392)」の目標株価を考えたいと思います。

最近IRに力を入れているのか?
良くこの企業のことを目にする機会が多いので一度取り上げてみようと思いました。
今期、創業者の社長から新社長に交代となっているので、そのあたりの影響が大きいのでしょうね。

当社の詳しいレポートは、こちらの「フィスコ企業調査レポート」をご覧いただくのがよろしいと思います。
また、こちらの「デリカフーズグループ会社説明会資料」も参考になります。

私が魅力に感じているのは、中食産業向けの野菜市場の規模が年間1.5~2兆円規模と推定されているそうですが、業界最大手といわれる当社でもまだ市場シェアは1%強だというところです。
今後必ず寡占化の動きは出てくるはずなので、業界最大手という強みを生かして市場シェアを拡大していけば、大きな成長が見込めそうです。

ただしフィスコのレポートにもあるように、将来的にエクイティファイナンスを実施する可能性は高そうです。
しかし、逆に考えれば将来の東証一部上場に向けて、株価対策を講じてくる可能性も高いので、現在の投資対象としての魅力は高いのかもしれませんね。
少なくとも東証一部昇格基準である時価総額40億円以上の株価641円は最低目標でしょう。
現に8/26には株価対策として「株主優待制度の新設」を発表していますからね。

ここで、中期経営計画を確認しておきましょう。
最終的には2017年3月期に売上高350億円、経常利益10.5億円を目指すという計画で、国内エリアの拡大、海外での事業展開、新規事業・新規マーケットへの参入が大きな柱となっています。
2013年3月期の結果が、売上高242.24億円、経常利益6.63億円でしたので、年率10%以上での成長を見込んでいることになりますね。

8/12に第1四半期の決算発表があったので「平成26年3月期第1四半期決算短信で数字を確認しておきましょう。
以下は(昨年比/第2四半期累計業績予想進捗率)で記載します。

売上高62.55億円(2.7%増/50.0%)
営業利益2.07億円(22.0%増/72.6%)
経常利益2.06億円(25.1%増/73.3%)
四半期純利益1.19億円(13.9%増/86.3%)

以上のように第1四半期を終えての決算は増収増益でした。
進捗率も良いのですが、第2四半期である7月に新工場の立ち上げがあるので、その費用を見込んでいる可能性もあるのかもしれません。
会社側の説明によると、カット野菜の受注が大幅に増加しているとあるので、期首の予想数値よりは上振れしていそうな気はするのですが、油断は禁物だと思います。

それでは目標株価を計算してみたいと思います。
まず事業価値は、今期の予想営業利益6.41億円に割引率を7%で計算すると54.94億円になります。
財産価値は34.74億円(その他に土地30.79億円保有)、負債は56.3億円です。
したがって株主価値は33.38億円になります。株価に直すと535円です。
9/18の終値が581円(時価総額36.27億円、PER10.67倍、PBR0.78倍、配当利回り2.41%)なので、現在の株価は約9%割高であるという結論です。

割高という結果が出たのは初めてですね(^_^;)
まぁ、ここまではいつも通りの作業で、本日はここから少し続きがあります。
まずは、私は財産価値には換金性の高い財産しか入れていないの(簡易的に計算するため)で、土地も入れれば株主価値は65億円くらいにはなりそうだということが一つ。
もう一つは、中期経営計画の着地点である経常利益10.5億円をターゲット数字としたら、事業価値は90億円になり、4年後の株価は少なくとも1100円くらいは期待できそうなので、15%以上の利回りは得られるということです。配当金と株主優待を入れればそれ以上ですね。
このあたりの捉え方次第で、今の株価でも十分投資しても妙味はあるとは思います。
ちょうど9月末に初の株主優待の権利取りがあるので、優待が欲しい投資家はそれまでに投資すれば良いし、興味のない投資家は権利落ち後の安値で拾えば良いのかなという気はします。

ちょうどこの日は会社が休みなので、モーニングスターが主催する「個人投資家向け合同IR説明会」に参加しようかなぁ(*v.v)。

儲けにつながる「会計の公式」―借金を返すと儲かるのか? (日経ビジネス人文庫)

儲けにつながる「会計の公式」―借金を返すと儲かるのか? (日経ビジネス人文庫)

 



それではまた明日(^_^)/~


株式長期投資 ブログランキングへ


にほんブログ村