割安株投資研究所

2004年に株式投資をはじめました。現在の投資スタイルは割安株投資がメインです。好きな格言は「人の行く裏に道あり花の山」。

東北特殊鋼(5484)の決算速報

3月決算銘柄の決算発表もほぼ終了していますが、なかなか決算フォローが進みません。
今月は新たな銘柄研究よりも、今までブログで紹介してきた銘柄を徹底的にフォローしていきたいと思います。

本日は「東北特殊鋼(5484)」の2013年3月期本決算を確認しておきたいと思います。
表題は決算速報としておきながらすでに6日も過ぎてしまっていることはご容赦ください(><;)
まず、前回銘柄研究したときの記事「東北特殊鋼(5484)の目標株価」を見ておきましょう。
前回の目標株価は1755円(株主価値132.5億円)でした。
内訳は事業価値75億円(営業利益12.5億円/10%)、財産価値57.5億円、負債はゼロです。

それでは発表になった「2013年3月期決算短信」を確認しておきます。
売上高167.36億円(8.5%減)、営業利益9.91億円(47.3%減)、当期純利益6.96億円(50.2%減)と減収減益となりました。
営業キャッシュフローは18.05億円、投資キャッシュフローは-12.45億円としっかりキャッシュも稼いでいます。
代表的な指標を確認すると、ROE自己資本当期純利益率)4.5%、ROA(総資産経常利益率)5.4%、営業利益率5.9%(前期10.3%)、配当金16円(配当性向8.6%)です。
来期の業績予想は、売上高157億円(6.2%減)、営業利益15.3億円(54.4%増)、当期純利益10億円(43.7%増)、1株当たり当期純利益132.82円と減収増益の予想です。
ここで、前期の会社計画と実績との比較を確認しておきます。
売上高166億円(計画比0.8%増)、営業利益12億円(計画比17.4%減)、当期純利益8.3億円(計画比16.1%減)となっており、利益面では計画未達となりました。

詳しい事業の概況に関しては、売上は計画通りに推移していたので、利益がなぜ計画通りに推移しなかったのかというのを確認しておきたいですね。
決算短信を読むと、不動産賃貸事業は予定通りに業績は推移したようですが、特殊鋼事業の新設備導入に伴う償却費増、精密加工事業における製品構成の変化による収益率の大幅な低下が大きく響いたようです。
セグメント利益を見ると特殊鋼事業は0.5億円の赤字、不動産事業は10.4億円となっており、今期の業績予想から予測すると、特殊鋼事業に多少明るい兆しがあるということなのでしょう。

それでは今期の業績予想から目標株価を考えたいと思います。
まず事業価値は予想営業利益15.3億円に、割引率を10%で計算すると91.8億円になります。財産価値は61.38億円、負債はゼロです。したがって株主価値は153.18億円になります。
株価に直すとす2029円になります。
5/17の終値が1132円時価総額85.47億円)なので、現在の株価は44%割安であるという結論です。
前回の記事にも書いた通り、この企業は土地の含み益があるので、それを加味すれば株主価値はもっと大きくなります。そう考えると現在の株価は割安と言えるでしょう。
決算発表後、大幅増益予想なのにも関わらず株価は反応が薄いので投資のチャンスと言えるかもしれませんね。

それではまた明日(^^)/~~


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