割安株投資研究所

2004年に株式投資をはじめました。現在の投資スタイルは割安株投資がメインです。好きな格言は「人の行く裏に道あり花の山」。

日本開閉器工業(6943)の目標株価

本日は、産業用小型スイッチ専業大手で、トグルスイッチでは圧倒的な世界シェアを誇る「日本開閉器工業(6943)」の目標株価を考えたいと思います。

先に書きますが、この企業は財産価値が魅力的な企業です。
それだけでは、なかなか株価も反応しないのですが、リーマンショック後の2009年・2010年と2期連続の赤字という最悪期を脱して、明るい兆しが出始めています。
業績の先行きに対する期待ともともとの財産価値とを合算すれば、株主価値が今後高まっていくことが予想されます。
株式市場は変化率に対する株価の反応は凄まじいものがあるので、今後の株価の先行きも市場全体の明るさと相まって、上昇の期待が高まります。

というわけで本題に入りたいと思います。
まず事業内容に関しては、産業用の小型スイッチのみを生産・販売しており、非常に投資家としては分かりやすいビジネスとなっています。
セグメントとしては、日本(68%)・北米(23%)・中国(9%)で、中期経営計画では北米市場におけるシェアトップ(シェア10%)を目指しています。
この業界は、大小様々な競合企業が存在するようで、競争環境は非常に厳しいもののようです。素人的な目線で考えても日本市場は成長に限界があると思うので、今後この会社が成長していくかどうかは海外事業の成否にかかっているのでしょう。

「第60期中間報告書」を見ると、今期は北米市場は好調のようですが、その他の地域は前年同期比ではマイナス成長となっているようです。
トップ自らも、現在の業績は深刻な状況ではないものの、停滞感があることは否めないと語っています。裏を返せばまだ成長期待が持てるということですよね。

今期の業績を「平成25年3月期第3四半期決算短信」で確認すると、売上高52.83億円(2.2%減)、営業利益4.36億円(14.3%増)と減収増益となっています。通期の会社計画が売上高77億円(7.9%増)、営業利益5.3億円(11.9%増)なので、売上高は未達に終わりそうです。
来期の業績は、国内市場が持ち直す可能性があるため、北米市場の成長とともに業績がさらに改善する可能性があります。2011年3月期の実績である営業利益6億円くらいまでは期待できるのではないでしょうか?

それでは目標株価を算出したいと思います。
まず事業価値ですが来期営業利益が改善の可能性があることを考慮して、営業利益6億円、割引率は10%で計算すると、事業価値は36億円。
直近の決算のBSから財産価値は現預金59.7億円と投資有価証券と長期性預金の合算8.8億円(第59期有価証券より)で68.5億円、負債はゼロです。
実際に数字で表すとやはり財産価値の大きさが目立ちますね。
したがって、株主価値は104.5億円になります。株価に直すと1240円になります。
3/26の終値が556円(時価総額46.8億円)なので、現在の株価は55.2%割安であるという結論です。
素晴らしい結果が出ましたね。ただし、財産価値が大きい企業は少し割り引いて考える必要がある(事業価値が高い企業の方が評価されやすい)のですが、それを踏まえても投資したくなる企業ですね。 非常に残念なのが、今日株価がかなり上昇してしまったことです。明日権利落ちで少し安くなってくれることを祈ります(^^ゞ

それではまた明日(^_^)/~


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