割安株投資研究所

2004年に株式投資をはじめました。現在の投資スタイルは割安株投資がメインです。好きな格言は「人の行く裏に道あり花の山」。

ナック(9788)の事業内容

ナックという地味な企業をご存じでしょうか? 私はたまたま町田市にある本社の前の道を通ることがあるので良く知っているのですが、多くの投資家には馴染みがないかもしれません。しかし、この会社の今後の成長力には期待できるものがあります。そこで本日はナックを研究してみたいと思います。 まずはナックの事業内容を確認してみましょう。 $割安株投資研究所 (平成25年3月期 第2四半期決算説明会 プレゼンテーション資料より) 元々はダスキンのフランチャイズ事業を行っており、ダスキンフランチャイザー約2400社中売上No.1を誇っています。近年は、レンタル事業(ダスキン)で培った営業力を武器に、宅配水事業・住宅事業・建築コンサルティング事業も行っており事業領域を広げています。この事業領域の拡大が成長力の源泉となっています。 $割安株投資研究所 (平成25年3月期 第2四半期決算説明会 プレゼンテーション資料より) 2012年3月期の実績を事業領域別にみると、売上の半分以上は住宅事業であげています。一方、営業利益ではレンタル事業と建築コンサルティング事業の利益率の高さが目立ちます。 営業利益の推移でみると、レンタル事業の安定感が特筆ものです。ここで安定的に得られるキャッシュを新規事業に投資しているということがよく分かりますね。 次に4つの事業領域を簡単に確認しておきます。 まず、クリクラ事業は事業開始以降順調にユーザー数・加盟店数を増やし、飛躍的な成長をしています。市場規模も成長期にあり、ここ数年は年率30%くらいで成長を続けています。また、2011年の矢野経済研究所の調査では市場シェア1位を獲得しています。 事業の特長としては、意外と解約率が低いこととストック型のビジネスモデルであるためにウォーターサーバーのコストさえ回収すれば利益率が大きいということです。しかし、参入障壁は低いため競争が激しいことも頭に入れておかねばなりません。そのあたりは、この会社の強みである営業力が生きてくるため今のところ市場シェア1位を獲得できているのでしょう。顧客満足度も高いようで、ある調査によると宅配水業者の中でお客様満足度No.1を獲得しているようです。 レンタル事業は、創業時からの事業でこの会社の屋台骨を支える事業です。 特長としては、ここ10年間くらい売上は頭打ちですが、高い営業利益率と低い解約率のおかげ(まさに高収益・安定ビジネス)で安定的なキャッシュフローをもたらせてくれています。 建築コンサルティング事業は、地域工務店の支援を行っていますが、ここ数年はやや低調な数字となっています。やはり、リーマンショック以降の住宅市場の冷え込みが影響しているようで、2005~2008年には約15億円の営業利益を稼ぎ出していたのが、ここ数年は5億円前後の営業利益に留まっています。 住宅市場も最悪期は脱してきているので、太陽光発電システムなどの追い風もあり、数字も多少改善されてくるのではないでしょうか。 最後に、住宅事業は「レオハウス」というブランド名で事業を行っています。オール電化を標準仕様にし、若年層をターゲットにしています。簡単に表すと低価格を売りにしていますが、付加価値の高い商品(ソーラーシステムなど)を提案することで売上単価を上げようという戦略です。 ここ数年出店展開を強化しており、この事業の数字がこの会社の事業価値に大きく影響してくると思います。 住宅事業はストック型のビジネスではなく、どうしても市況に左右される面は否めませんが、調子のよいときの住宅関連銘柄の株価が軒並み高値であるように、市況が活況の時には株価も大いに見直される可能性を秘めている事業だと思います。 さすがに4つも事業領域があると記事が長くなってしまったので、業績推移の確認は明日行いたいと思います。 株式長期投資 ブログランキングへ にほんブログ村 株ブログ 株 中長期投資へ にほんブログ村 読者登録してね