東京ソワール(8040)の事業内容と業績推移
さて、本日は婦人フォーマルウエア専業トップの「東京ソワール(8040)」を研究してみたいと思います。
事業内容は、婦人既製服の販売と製造卸売業(全国百貨店・チェーンストア・TV通販への卸売)を行っています。
日本で先駆けて「ブラックフォーマル(弔事の礼服)」を開発。レディスフォーマルウェアのパイオニアとして事業展開を続け、日本の冠婚葬祭シーンへフォーマル(洋装)を浸透させました。市場をリードし、非常に豊富なブランド数、商品数を展開。レディスフォーマルウェア専業の会社は少なく、特にブラックフォーマル市場では圧倒的なシェアを獲得しています。
生活必需品としての要素が強い商品を扱っているため、自分が想像するよりもニーズがあるようです。平均4~5年に一度買いかえられる商品であるため、初めて購入する人と買いかえる人、両方のニーズがあり、安定した収益基盤を築いているのが特徴です。後に業績推移を確認しますが、景気の動向は多少受けるようです。
近年では販売チャネルを拡大し、自社運営の店舗や通販サイト、テレビ通販等でも商品を販売。中国市場へ向け自社ブランドのライセンスビジネスも始めており、今後もさらなる成長が見込める可能性はあります。
それでは、過去の業績推移も確認しておきましょう。
(東京ソワール 2012年12月期有価証券報告書より)
売上は基本的に右肩下がりになっています。有価証券報告書では5年間の推移ですが、10年間の推移で確認するとさらに右肩下がりになっています。過去10年では2003年の230億円をピークに考えると、2012年12月期の売上は173億円まで下がっており約25%売上が低下したことになります。
経常利益に関しては、売上とは違いかなり波があります。赤字の年もあるくらいで、景気の動向(特に個人消費)を受けそうだということが感じられます。
今後、消費税増税を迎えていく局面を考えると、国内市場だけでは売上成長はかなり厳しいのではないでしょうか。
今期は、第3四半期まで経過したのですが増収減益のペースです。しかし会社計画に対しては利益面の進捗率が高く、すでに第3四半期において通期計画に対して130%の進捗率です。
もし仮にこのまま進捗すれば今期の1株利益が30円くらいにはなりそうなので、12/28の終値220円に対してのPERは7.3倍となります。
事業内容自体がアパレルということで中長期投資の対象にはなりにくいのですが、ここまで事業内容に対しての割安度が高そうだと興味もわいてきますね。
最後に配当面も確認しておきましょう。今期は10円配当の予定です。配当性向は業績の波があるので目標は決めていないようですが、毎期安定配当を続けています。
現在の株価220円に対する配当利回りは4.55%になり、かなり魅力的な水準ですね。
明日は東京ソワールの目標株価を算出して、投資の是非を判断してみたいと思います。
株式長期投資 ブログランキングへ
にほんブログ村