ハリマ共和物産(7444)の目標株価
【7444】ハリマ共和物産(東証二部)
日用品、化粧品の卸売り。物流加工の一括物流受託を強化。
◆ビジネスモデル
事業セグメントは3つに分類されています。「卸売事業」「物流関連事業」「その他の事業」です。
主力事業は卸売事業で売上高310.37億円、セグメント利益4.42億円です。
しかしながら卸売事業だけでは価格競争が厳しいために、力を入れているのが物流関連事業です。昨年度の実績は売上高54.98億円、セグメント利益11.88億円と、売上高は卸売事業の約1/6でありながら、セグメント利益は約2.7倍という高収益事業です。
大株主でもある「西松屋チェーン」とがっちり手を組んでおり、ここで得たノウハウを他にも横展開できればさらなる成長も期待できそうです。
その他の事業では、不動産賃貸事業と太陽光発電事業を行っています。
◆株式データ(11/14終値)
株価 1050円
単元株数 100株
PER 5.77
PBR 0.50
配当利回り 2.10%
時価総額 57億円
発行済株式数 5,441,568株
◆注目ポイント
業績の安定感と割安度が高いことです。
上の図は、過去5年間(2012年まで)の売上高と営業利益の推移です。これを見ても分かるように受託している商品がトイレタリーが多いので、あまり景気の影響を受けないという特色があります。それでいて近年は物流拠点の情報システムが整い効率が高まっているために、営業利益は右肩上がりとなっています。
その儲かっているのを示すように長期借入金もついにゼロとなりました。
◆最新の決算(平成26年3月期第2四半期決算)
以下は(昨年比/通期業績予想進捗率)で記載します。
売上高 202.20億円(5.6%/54.6%)
営業利益 6.87億円(2.6%/53.3%)
経常利益 9.12億円(1.0%/54.0%)
四半期純利益 5.20億円(2.3%/52.5%)
数字だけで業績を判断すると順調なんだなと感じると思うのですが、実は利益の中身は前期とは全く違っています。
卸売事業のセグメント利益は2.70億円→1.38億円(前年同期比51.4%)、物流関連事業のセグメント利益は5.78億円→6.90億円(前年同期比119.4%)となっています。
将来的にはやはり高収益の物流関連事業をいかに伸ばしていくかにかかっていると思うので、受託企業をいかに増やしていくかがポイントになってくるのでしょうね。
◆目標株価 1567円
事業価値 12.9億円*0.6/10%=77.4億円
財産価値 23.77億円
(その他に賃貸用資産を帳簿上37.99億円保有)
負債 15.9億円
株主価値 85.27億円
◆投資判断 B
【割安度】B
現在の株価は約33%割安です。
現在の儲かっている状況がさらに数年続けば、財産価値と負債がさらに良い方向へ進むはずなので、それをプラス要因として考えると目標株価も保守的に考え過ぎなのかもしれませんね。
【成長性】C
物流関連事業で大型の新たな顧客を確保できるようなら、さらなる成長が期待できそうです。
【株主還元】C
配当金は、安定した配当の継続を重視しながら、経営基盤の確立のため、内部留保の充実を図ることを基本方針としており、年1回期末に剰余金の配当を行ってます。
前期はり1株当たり22円の配当で、配当性向は12.1%でした。
株主優待は実施していません。
ホームページのIR情報も貧弱で、個人投資家にとっては魅力のない企業と言えそうですね。現に市場での株式の流動性も極めて低く一族経営の負の部分が表れている感じです^^;
【コメント】
成長力にはあまり期待していません。割安度はまずまずなのであとは何らかの株価上昇のきっかけ(カタリスト)が欲しいですね。
◆本日の書籍紹介
Kindle日替わりセールより紹介です。11/14のみ1575円→499円(68%OFF)です。
いつか来る低迷相場のための勉強もしておかないと、せっかく苦労して手に入れた運用益が吹き飛んでしまいますからね。
それではまた明日(^_^)/~