「今なら間に合う!出遅れ大化け割安株投資法」角山智
本日ご紹介する本は、専業投資家で過去にも多くの著書の出版やセミナーを行っており、HP「パーシャル・オーナー」とブログ「角山智の割安成長株投資術」とメールマガジン「角山智のバリュー投資レター」で日々情報発信を行っている、角山智さんの最新作である「今なら間に合う!出遅れ大化け割安株投資法」をご紹介したいと思います。
【アマゾンの内容紹介】
二段上げ、三段上げを狙い撃て!バリュー投資のカリスマが教えるアベノミクス相場の注目銘柄と勝ち方。
【ポイント】
①投資のチャンスを見逃すな
相場には上げ下げがあるので、無理に全部の局面で参加する必要はありません。勝ちやすい上昇相場だけ参加して大きく勝つのが株式投資の極意ですよということです。
ギャンブルをある程度極めたことのある方はお分かりだと思うのですが、負けを最小限に抑え、勝つときに大きく勝つのがギャンブルに強い人の特徴です。株式投資がギャンブルだとは言いませんが、これを実践できない人があまりにも多いんですよね。今はまだ上昇相場なので良いのでしょうが、本格的な下げ相場になったときはぜひ思い起こしたいポイントです。今年の5月の調整局面で早めに損切りのできなかった方は特に今後注意が必要だと思います。
②プロの「お墨付き」銘柄を集めよう
このやり方は初心者には、手っ取り早く安心感もあり効果的です。具体的な方法は、株式投信の月報チェック、四季報の株主欄、海外ファンドのアニュマルレポートチェックということですが、詳しい内容は本書をご覧ください。
この方法は初心者だけではなく、中上級者にも有効ですよね。こういった作業は続けることが重要で、それだけで銘柄発掘能力は飛躍的に上昇すると思います。
③スクリーニングで割安株を探そう
スクリーニングに使う投資指標は、PER・PBR・配当利回りが基本。会社四季報CD-ROM版のスクリーニング機能を使いこなせると、さらに有望銘柄を発掘するチャンスが増えますよということです。
皆さんスクリーニング機能は少なからず利用したことはあると思うのですが、私も本書に書かれている会社四季報CD-ROM版を使ったスクリーニングを実際に行っています。この会社四季報CD-ROM版は使いこなせる投資家には非常に便利な商品で、私はスクリーニングの他にも過去10年の業績推移や過去1年分の四季報が見れる機能なども好んで使っています。利用したことのない投資家の方は是非一度利用してみることをおすすめします。
④大化けのサインをチェックしよう
大化けの条件とは、好業績・割安・チャートが上昇トレンド・地合が良いという4つの条件が出揃うことです。これを日々のルーチンワークとして必ずチェックしましょうということです。
内容は本書に譲りますが、私もここに書かれている作業は毎日必ずチェックしています。結局投資力を高めていくには小さなことの積み重ねが重要なんですよね。
⑤IPO銘柄は成長株の宝庫
IPO銘柄の中には明日のスター株が眠っている可能性があります。注意して投資を行えば、大化け株に出会うかもしれませんよということです。
私もIPO銘柄はチェックしていますが、すぐに投資することはありません。先日紹介した「ウォーターダイレクト(2588)」も今年の3月に上場したピカピカのIPO銘柄ですが、それでも目を付けてから半年以上待って投資を行っています。
我々ファンダメンタル投資家は本書に書かれている3つの注意点さえを気を付ければ、IPO銘柄への投資は有効だと私も思います。
⑥自分なりの視点で銘柄を選ぼう
最初は良いですが、徐々に投資家本人の視点が加わり、オリジナリティを発揮して投資を行うことができれば最高ですねということです。筆者の視点は斜陽産業の成長企業、グローバルローテク株、値上げのできる企業の3つに注目ということです。
初心者の頃なら良いでしょうが、投資歴1年以上経過して自分の視点で投資できない投資家がいたら、悪いことは言わないので個別株投資は控えた方が良いかもしれませんね。なぜ人の紹介で株を買うと問題かというと、株価が上がっても下がっても、その理由が分からないことにあるからです。理由が分からなければ反省もできませんからね。
⑦大相場で勝ち逃げするには
内容は本書に譲りますが、大天井を示す4つのサインを見逃すなということです。
株式投資は勝ち逃げできるかどうかが最終的には重要です。私もポジションの増減には十分注意を払っています。特にやってはいけないと思っているのが、下げている銘柄を値ごろ感から買うという行為です。下げ相場ではこの行動が命取りになります。初心者の方は基本的には上昇トレンドの銘柄に投資をすることと、損切りを徹底することを完全に実行すれば、まず大怪我はしないと思います。
【コメント】
著者の角山智さんは、さすがに何年も株式相場で生き残られている投資家だけあって、非常に基本に忠実な投資を行っています。
今回の書籍では、その基本に忠実な方法を具体的に例示してくれています。株式投資を行っていると多くの情報が氾濫し、初心者は何を見ればよいのか迷うことも多いのではないでしょうか。
そのような投資家にとっては、株式投資で投資力を高めていくための羅針盤として本書を活用されると良いのではないでしょうか。
それではまた明日(^_^)/~