割安株投資研究所

2004年に株式投資をはじめました。現在の投資スタイルは割安株投資がメインです。好きな格言は「人の行く裏に道あり花の山」。

クリップコーポレーション(4705)の目標株価

本日は、愛知県地盤で小中学校生向け学習塾と幼児~小学低学年向けサッカー教室の運営を行う「クリップコーポレーション(4705)」の目標株価を考えたいと思います。

この会社も昨日の「新潟放送(9408)」と同じく万年割安株です。
しかもインターネット上ではで労働環境の悪さが指摘されており、あまり評判のよろしくない会社であります。参考までにこちらを「クリック」してみてください。
実際に有報で調べると、平均勤続年数が5.5年、平均年収388万円という記録があり、あながちウソでもないのかなと推測されます。
まぁ、有名校向けの学習塾ではないですし、サッカー教室のことも考えると、言葉は悪いですが若い先生を使い捨てるのも、経営の観点からは悪くないのかなとも思いますが、大きく成長していく姿は想像できないですね。

セグメント別に事業を分けると4つのセグメントに分類できます。
①教育事業(売上高29.16億円、セグメント利益5.43億円)
②サッカー事業(売上高16.37億円、セグメント利益5.26億円)
③飲食事業(売上高2.54億円、セグメント損失0.44億円)
→添加物・保存料を使用しない弁当の宅配事業
④その他(売上高0.71億円、セグメント損失0.49億円)
→バスケット教室の運営、金属加工事業、農業事業等

主力2事業は、ともに前期は減収減益になっており、平均生徒数も減少しています。
あまり参入障壁の高い事業を展開しているわけではなく、長期的には少子化の影響もうけるでしょうから、第3の事業が軌道に乗らない限りは大きな成長は見込めないと思います。

次に株主還元も確認しておきましょう。
まず配当政策は、配当性向20~30%台を目途とすると明記されています。
ちなみに、前期の配当金は40円で配当性向は31.5%でした。
また、株主優待は実施していません。

最後に、8/13に第1四半期の決算発表があったので「平成26年3月期第1四半期決算短信」で数字を確認しておきましょう。
以下は(昨年比/第2四半期累計業績予想進捗率)で記載します。

売上高10.12億円(6.0%減/42.9%)
営業利益0.45億円(42.0%減/10.9%)
経常利益0.46億円(41.7%減/11.0%)
四半期純利益0.06億円(20.9%減/2.4%)

以上のように第1四半期を終えての決算は減収減益でした。
主力事業の平均生徒数も順調に?減少しており、将来性のなさが見て取れます。

それでは目標株価を計算してみたいと思います。
まず事業価値は、今期の予想営業利益9.4億円に割引率を10%で計算すると56.4億円になります。
下方修正の可能性はありますが、とりあえず第2四半期の結果を見るまでは、期首の会社計画の数字を信じます。
財産価値は52.67億円、負債は3.2億円です。
したがって株主価値は109.07億円になります。株価に直すと2405円です。
9/12の終値が1035円(時価総額46.95億円、PER8.37倍、PBR0.81倍、配当利回り3.86%)なので、現在の株価は約57%割安であるという結論です。

この目標株価をそのまま信じるのは危険でしょう。
事業の将来性と質が良くないことがその理由ですが、それを差し引いても現在の時価総額は現預金以下であることも事実です。
過去10年の業績を確認しても、最低営業利益7億円以上は稼ぎ出しており、安定感は抜群なので、あまりに割安に放置されているようなら投資したいですね。
ちなみに営業利益7億円で事業価値を計算すると42億円になり、目標株価は2017円になります。

それではまた明日(^_^)/~


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