割安株投資研究所

2004年に株式投資をはじめました。現在の投資スタイルは割安株投資がメインです。好きな格言は「人の行く裏に道あり花の山」。

中西製作所(5941)の目標株価

本日は、業務用厨房機器大手の「中西製作所(5941)」の目標株価を考えたいと思います。

まずは過去10年の業績を振り返ってみましょう。

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前期の業績が飛び抜けて良いことがお分かりになるかと思います。
まずはその理由と今期以降もそれが継続するのかを確認したいと思います。

前期は自社製品の販売が好調であったことで売上高が15.6%伸びたことがあり、それに伴い固定費が低下したために利益は大きく伸びたようです。
ただし、それがマクドナルド向けなのか、官公庁向けなのかといった詳しい資料が見つからなかったので、今後も業績好調が継続するかどうかは不明です。
受注残高を見ると今期はあまり良くないのですが、会社計画では今期の業績は増収を見込んでいるので、ちょっとよく分からないのが正直なところです。

事業内容は、業務用厨房機器の製造、仕入及び販売を主たる業務としており、主力製品としては、食器洗浄機、炊飯システム、食器消毒保管機等があります。
奈良工場において製造した製品と仕入商品をユーザーへ出荷し、工事を伴うものについては施工を行っております。なお、商品は仕入業者より仕入れ、また、施工の大部分は外注業者に委託しております。
ユーザーとしては、学校・病院・中食産業・外食産業などがあり、その中でもマクドナルドは有力顧客となっています。
しかしながら、売上の約60%が官公庁向けとなっており、公共投資の動向が業績に影響を与えるようです。
従業員1人当たりの売上は5380万円、経常利益は397万円です。

次に株主還元も確認しておきましょう。
まず配当政策は、長期にわたり安定した配の継続を基本方針としており、毎期10円配当が続いていましたが、前期は最高益更新の記念配2円を加え、12円配当となっています。
また、株主優待は実施していません。

最後に、8/13に第1四半期の決算発表があったので「平成26年3月期第1四半期決算短信」で数字を確認しておきましょう。
以下は(昨年比/第2四半期累計業績予想進捗率)で記載します。

売上高32.79億円(25.7%増/35.5%)
営業利益-1.61億円(-%/-%)
経常利益-1.29億円(-%/-%)
四半期純利益-0.99億円(-%/-%)

以上のように第1四半期を終えての決算は増収でした。
各利益が赤字なのは毎期そうなので気になりません。最高益を出した前期より赤字幅も少ないので好調は継続していると見て良さそうです。
ちなみに、主要販売先である学校給食関連の納期が夏季及び年度末に集中しているために、第2・第4四半期に売上等が高くなる傾向にあるようです。

それでは目標株価を計算してみたいと思います。
まず事業価値は、今期の予想営業利益15.1億円に割引率を10%で計算すると90.6億円になります。
財産価値は42.6億円、負債は7.35億円です。
したがって株主価値は125.85億円になります。株価に直すと1996円です。
9/10の終値が722円(時価総額45.53億円、PER5.29倍、PBR0.54倍、配当利回り1.39%)なので、現在の株価は約64%割安であるという結論です。

ここ最近では一番割安な結果だと思います。
しかし、IR情報が貧弱なので事業の詳しいことが理解できないのも、株価が正当に評価されない一因なのかもしれませんね。久々に情報をゲットするのに苦労した会社でした。
また以前銘柄研究も行った、同業の「フジマック(5965)」の第1四半期決算が不振だったので、投資するにしても第2四半期の決算を確認してからでも良いかな?と個人的には思います。
財務状態は良いですし、PERも最近では貴重になった5倍台なので、きっかけさえあれば株価は大きく上昇してもおかしくないのかもしれませんが、さてどうなるのでしょうか?

それではまた明日(^_^)/~


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