割安株投資研究所

2004年に株式投資をはじめました。現在の投資スタイルは割安株投資がメインです。好きな格言は「人の行く裏に道あり花の山」。

ウェッズ(7551)の目標株価

本日は、アルミホイール主体の自動車部品・用品卸のトップクラスで、老人ホームも手掛ける「ウェッズ(7551)」の目標株価を考えたいと思います。

まず事業内容ですが、当社は4つの事業セグメントに区分けされています。
以下では2013年3月期の数字で各セグメントごとの概要を確認したいと思います。

自動車関連卸売事業…売上高220.58億円(9.8%増)、セグメント利益15.05億円(85.1%増)。
→中級アルミホイールと冬期商材である廉価アルミホイール・スチールホイールが好調に推移したことが大きい。
自動車関連小売り事業…売上高17.84億円(12.8%増)、セグメント利益0.41億円(8.4%増)。
→個人消費の回復基調とスタッドレスタイヤの増加。また新店舗も順調に推移した。
福祉事業…売上高6.3億円(12.5%減)、セグメント損失-0.24億円
→老人ホーム事業の競争激化により入居者が伸び悩んだ。
その他の事業…売上高10.05億円(10.6%増)、セグメント利益0.55億円(19.7%増)。
→携帯電話代理店事業は好調で、賃貸事業は苦戦。

以上4つのセグメントに分かれているのですが、売上高の大部分は自動車関連卸売事業となっており、このセグメントがどうなるかが業績のキーとなります。
特にポイントになってくるのが、高中級品アルミホイールの商品開発で、「クレンツェ」を筆頭に「マーベリック」「レオニス」など今後も魅力的な商品を開発していけるのかが、今後成長が持続できるかどうか分かれ目かもしれませんね。

リスク要因としては、商品の特性上販売の季節的変動があり、特に冬用商品の販売動向は降雪状況に左右されます。
また、アルミホイールは東アジアから輸入しており仕入れ額の70%近くを占めています。したがって、ヘッジ取引は行なっているものの円安はデメリットとなります。

次に株主還元も確認しておきましょう。
まず配当政策は、具体的な配当性向などは明示されていませんが、増配基調であるため利益を出したときはしっかりと還元してくれています。
ちなみに前期は50円配当で、配当性向は約20%でした。
また、株主優待も実施しており、9月末の株主にクオカードの優待となっています。

最後に、7/25に第1四半期の決算発表があったので「平成26年3月期第1四半期決算短信」で数字を確認しておきましょう。
以下は(昨年比/第2四半期累計業績予想進捗率)で記載します。

売上高51.08億円(1.8%増/51.1%)
営業利益3.93億円(14.2%増/87.3%)
経常利益4.07億円(9.1%増/81.4%)
四半期純利益2.50億円(2.6%増/75.8%)

以上のように第1四半期を終えての決算としては増収増益となりました。
進捗率も良く順調な決算ですね。

会社側の説明によると、アルミホイールの売上が順調に推移したためとあります。
主力商品が好調ならば競争力に陰りはないということで、投資家としては安心でしょう。

それでは目標株価を計算してみたいと思います。
まず事業価値は、今期の予想営業利益16億円に割引率を9%で計算して106.67億円になります。
財産価値は17.49億円、負債は11億円です。
したがって株主価値は113.16億円になります。株価に直すと2734円です。
8/14の終値が1290円(時価総額53.4億円、PER5.18倍、PBR0.61倍、配当利回り1.55%)なので、現在の株価は約53%割安であるという結論です。
配当利回りは、もし今期も前期の特別配当と同じ50円なら3.88%になります。

良い数字が出ましたね(*v.v)。
業績予想もここ2年間は上方修正を複数回行うくらい慎重な企業なので、今期も第1四半期の結果を見る限りはその可能性も十分考えられます。
株価も3月の高値から調整しており、下値不安も少なそうなので前向きに投資を考えても良いかもしれませんね。

 

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それではまた明日(^_^)/~


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