割安株投資研究所

2004年に株式投資をはじめました。現在の投資スタイルは割安株投資がメインです。好きな格言は「人の行く裏に道あり花の山」。

アルテ サロン ホールディングス(2406)の目標株価

本日は、美容室アッシュなどの美容チェーンを店舗展開する「アルテ サロン ホールディングス(2406)」の目標株価を考えたいと思います。

総務省等の統計によると、国内美容市場はここ何年か縮小傾向にありるようです。
しかしながら、これはヘアーに限定した場合のことであり、フィールドをネイルサービスやメイク等も含めたビューティー全般に拡げるなら、違った景色が見えるようで、「美と健康と若々しさ」を求めるビューティー市場はまだまだ拡大の余地があるようです。
また、海外に目を転じてみても、アジア諸国においては中間層の拡大に伴い、美容に対するニーズが非常に高まり、ここ数年の間に日本式の美容技術、マネジメントは、アジア各国に伝播、根付いてきており、海外市場も魅力的なマーケットになっています。

美容室という業態を語るうえで特長となるのは「人材」です。
店舗はただの容器であり、スタッフの技術力や人間性などが商品力となります。
したがって、店舗を任せることができる人材が何人育っていくかが、企業の成長へ大きく関わってきます。
そして、この企業の最大の特長は大きく2つに分けられる店舗展開方式にあります。
ひとつは、内部の独立希望を持つ実力者に経営者になってもらう暖簾分けフランチャイズ方式であり、子会社である株式会社アッシュ(以下、Ash)、株式会社ニューヨーク・ニューヨーク(以下、NYNY)はこの方式で店舗を展開しています。
もうひとつは外部の美容師の独立希望を具現化する外部加盟型フランチャイズ方式であり、子会社である株式会社スタイルデザイナー(以下、SD)が展開する店舗はこの方式です。
店舗そのもののコンセプトはおよそ3グレードに大別できます。
Ash、NYNYを中心に展開する比較的大型店舗のプチ・プレミアムサロン。
SDのメンバーシップサロン(以下、MS)を中心に展開する中規模店舗のカジュアルサロン。
SDのICH・GOを中心に展開する街中ファミリーサロンです。
このように、幅広い層のお客様に満足していただける店舗網を構築するとともに、経営基盤に厚みを持たせる取り組みをいたしています。

ここで過去10年の業績を見ておきましょう。


これを見ると成長性はありませんが、赤字がないのは素晴らしいことですね。
良く言えば業績には非常に安定感があります。
こういう企業に投資するには、明らかに割安な状況か配当利回りが魅力的な水準で投資するのが良いかもしれませんね。
また、将来業績が成長していくのを予見できるとさらに良いのですが、この企業の場合は海外展開がその成長ドライバーになれば良いと思うのですが、まだまだ収益貢献するには時間がかかりそうですね。

それでは目標株価を考えていきたいと思います。
まず事業価値は今期の予想営業利益5.65億円に、割引率を8%で考えると42.38億円です。
財産価値は13.78億円、負債は24.09億円です。
したがって株主価値は32.07億円になります。株価に直すと56821円です。
7/16の終値が47050円(時価総額26.56億円、PER12.97倍、PBR1.12倍、配当利回り2.13%)なので、現在の株価は17%割安であるという結論です。

現在の株価はフェアバリューに近いと考えて良いのではないでしょうか?

それではまた明日(^_^)/~



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