東北特殊鋼（5484）の目標株価

本日は大同特殊鋼系で、電磁ステンレス鋼、エンジンバルブ鋼でシェア５割。不動産賃貸事業も手掛ける「東北特殊鋼（5484）」の目標株価を考えたいと思います。

事業内容は、特殊鋼事業はメーカーとして各種特殊鋼鋼材を製造しているほか、機械部品、工具などの加工製品ならびに熱処理加工を行っており、多品種、小ロット、短納期対応を特色としています。
基本的なことは以上の内容で良いのですが、投資家として見るべきポイントは、自動車業界向けの売上が約8割ということで、自動車業界の生産動向に業績が大きく左右されるということです。
また、エンジンへの製品の使用依存が高いのでエンジン以外の動力源に変更があった場合は、業績へのインパクトが大きくなります。
これに関しては、しばらくは大丈夫なのではないでしょうか？

もう一つの事業である不動産賃貸事業ですが、こちらの含み資産がすごいことになっています。一年前の記事ですが詳細はこちらの「ダイヤモンド　ザイオンライン」をご覧ください。
最新の有価証券報告書を参照すると、ショッピングモールの簿価73.6億円に対して時価210.8億円でその差額137.2億円ってすごいですよね。
それだけで「買い」って感じです＼(^_^)／

ここで今期の業績を確認しておきます。「平成25年3月期第3四半期決算短信」を見ると、減収減益ですがほぼ会社計画通りに推移しています。
しかし、来期に関しては自動車業界の動向が上げ潮基調であるため、恐らく増収増益の業績予想を出してくるものと思われます。
四季報の来期の予想営業利益は12.5億円なのですが、もっと上方修正されそうな気もします。
事業価値を算出する際には、とりあえず保守的に考えたいので、四季報予想の数字で考えますが、今期の本決算終了後に改めて事業価値は算出し直したいと思います。

ということで暫定値ですが目標株価を算出していきます。
まず事業価値ですが、来期の四季報の営業利益予想である12.5億円に対して、割引率を10％で計算すると75億円になります。
これに財産価値の57.5億円と負債のゼロを合算すると、株主価値は132.5億円になります。株価に直すと1755円です。
もし土地の含み益である137.2億円を加えると、株主価値は269.7億円になります。株価に直すと3572円です。
4/16の終値が1040円（時価総額78.52億円）なので、現在の株価は土地の含み益なしで考えると40.7％、込みで考えると70.9％割安であるという結論です。
来期の業績が上向きの期待が持てるために、事業価値がもう少し高くなりそうなことを考えると、投資したくなる銘柄だと思います。
土地の含み益に関しては、材料として株式市場で評価されないと、株価は反応しないので＋αくらいで考えておいた方が良いと思います。

それではまた明日(^_^)/~


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