割安株投資研究所

2004年に株式投資をはじめました。現在の投資スタイルは割安株投資がメインです。好きな格言は「人の行く裏に道あり花の山」。

エスクリ(2196)の目標株価

本日は、昨日2013年3月期第3四半期の決算、初配当・株主優待の新設を発表した、「エスクリ(2196)」の目標株価を算出して、投資判断を行いたいと思います。

今、午前中の取引が行われていますが、かなり売り込まれていますね。ホルダーの皆様ご愁傷様です・゚゚・(≧д≦)・゚゚・。
普通株主優待新設のIRが出たときは、株価上昇のことが多いのになぜここまで売り込まれたいるのでしょうか?
恐らく理由は、前期に対しては増収増益だったものの、今期計画に対して売上が96.2%と減収だったことと、多くの投資家が成長株として期待していたものが剥げ落ちたこと大きいのではないでしょうか。

それはさておき、本日も保守的に目標株価を算出してみたいと思います。
事業内容はブライダル事業ですが、競合他社との違いは、ハードやスタイルのはやり廃りに左右されない安定的なモデルを目指していることで、 その鍵となるのが、人財戦略・出店戦略・ワンストップサービス戦略です。これら3つの戦略で、業界内で圧倒的な差別化を図り、ブライダル業界における新しいス タンダードの確立をめざしているということです。

(平成25年3月期第3四半期決算説明会資料より)

詳しい業績に関しては、こちらの「株式会社エスクリ 平成25年3月期第3四半期決算説明会」という動画を確認すると良いと思います。
見るからに熱血漢の岩本社長に熱いトークに引き込まれるでしょう(^-^)/

目標株価を算出するに当たり、中期経営計画を確認したいと思います。

(平成25年3月期第3四半期決算説明会資料より)

やはり、社長自らがブライダル業界No.1の成長性を目指していると語っているだけある中期経営計画ですね。
ただしこれをこのまま信じるのは少々リスクが高いかもしれません。というのも今期業績に関してすでに未達の可能性が高いからです。
会社計画に対して、売上で5~10億円くらい、営業利益で2~3億円くらい下方修正があってもおかしくありません。
このような現状を踏まえると、保守的な投資家にとっては中期経営計画の数字に対しても若干保守的に見ておいた方が、投資したときの安心感が違います。
したがって、個人的には計画に対して10%くらい割り引いた数字を使って目標株価を算出したいと思います。

まず、事業価値ですが、2年後の平成27年3月期の営業利益を会社計画の25.95億円を10%ディスカウントした23.35億円で計算します。割引率も保守的に10%で考えます。
すると2年後の事業価値は140億円となります。
次に財産価値と負債ですが、財産価値は現預金の13億円、負債は40億円です。
設備投資がかかる業界で仕方のない部分も多いのですが、自己資本比率も25%前後なので、場合によっては増資などのリスクも頭に入れておいた方が良いかもしれませんね。
以上の結果、株主価値は113億円(株価978円)となります。

昨日1/28の終値830円は、時価総額に直すと94.73億円なので16.2%割安であると言えます。この数値を参考にすると本日の株価の動きも納得できますね。成長株という認識が高かっただけに仕方がないでしょう。問題は賢明なる投資家たち?がどの水準で買いを入れたらよいのかということですが、私が求める利回りを達成する株価は575円以下ということになります。
ということでまだしばらくこの銘柄に対して私が投資することはなさそうです。
あまりに下落幅が大きいようならサヤ取りをすることはあるかもしれませんが(^_^;)

最後に、目標株価に関しては、会社計画を信じられる投資家は目標株価ももう少し高めに見て良いと思いますし、そのあたりの判断は各個人で意見が分かれるところだと思います。
私は様々なリスクを考えてどの銘柄でも保守的に目標株価を算出することがポリシーなので、この会社に期待している方がおりましたら気を悪くなさらないでくださいね(*v.v)。



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