成功事例「平安レイサービス(2344)」
昨日の記事の続きで成功事例の確認ということで「平安レイサービス(2344)」を取り上げてみたいと思います。
まず、平安レイサービスの株主価値を計算したいと思います。
(2012年3月期決算説明会資料より)
事業価値は、中期経営計画に示されている3年後の2015年3月期の経常利益19.5億円という数字で考えました。この数字の達成見通しはかなり高いと判断していたので若干割り引いて19億円で計算しました。
次に割引率に関しては、投資を考えていた当時はPERが一桁であったのと、年率10%成長の中期経営計画の数字のバランスを考えて、割引率は12%で計算を行いました。
ということで、3年後の予想経常利益19億円に割引率を12%で計算すると、3年後の事業価値は95億円になります。
次に財産価値と負債を考えます。
財産価値は現預金の58億円、有価証券の38億円、投資有価証券42億円、長期預金6億円の計144億円。負債は0です。
したがって、株主価値は95億円+144億円=239億円ということになります。
この株主価値239億円に複利で3年間50%の利回りを達成するためには、時価総額70.7億円で投資を行うことになります。時価総額70.7億円とは株価に直すと482円になります。
これは余談ですが今までの経験上、事業価値が高い方が株式市場では評価される傾向が強く、財産価値が高い方が評価が低い傾向があります。このあたりの株主価値の微調整も来期は行っていきたいと思っています。
したがって、今回のケースでは実際に投資行動を起こしたのは450円を切った頃からでした。
現在の株価が600円前後なので30%以上の利回りを達成したことになります。
しかしながら3年後の目標株価は時価総額239億円にあたる1630円なので、まだまだホールドを継続しています。
ただし注意しなければならないのは、株主価値は変化していくものなので、しっかりとウォッチし続けることです。
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